
2009.12.22 μ1030
インドネシアではベチャと呼ばれる自転車タクシーがある。
お互いにお互いの自転車に見とれたために、では乗り換えしようということになった。
しかし、ペダルを踏み込むがまるで動かない。ハンドルなどにいたっては、風圧のかかった高層ビルの入口扉のごとき重さだった。もちろん客など乗せていない状態である。
暑さにも負けず、重い客を乗せ、車を避け毎日ペダルを漕ぐ。同じ自転車乗りであっても、その苦労を共感することは僕にはできない。
比較的平坦な街中では至る所でベチャを見かけたが、客層は小奇麗な肥満母子が多い。それも裕福さゆえなのか、それとも利用するため歩かないことに起因しているのか。
コーラ片手にコンビニ前に送り届けられ、「アイス買って~」などとおねだりする子供をよく見かけた。
僕は彼らの方に興味を抱くし好きだ。
しわ深く屈託なき笑顔と張りのある足の筋肉に、おじさんの誇りを感じた一コマ。