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やればできる
- 2012/08/14(Tue) -
P8120056-001.jpg
2012.8.12 μ1030

決断というのは難しい。それが生きるか死ぬかに関わる問題となるとなおさらだ。
海を渡るという行為となると、大げさでもなくそう思える。
何か海上、その途中で事故でも起きたら、その時の決断とその人を責めたてるわけにもいかないし、チームでの決断とは言え自己責任だ。
行くか、行かざるべきか。
一人ならその決断は容易だけど、メンバー全員の命も懸かる行為だけに、安易に同調できないし、反対もまた難しい。今回は珍しく僕が一番消極的だった。理由は手持ちの行動食が少なかったことだった。

昨日横断を達成してしまったことでのやりきり感と、天気予報から得られる情報から判断するに、我が家のある葉山まで漕いで帰ろう、というのはちょっと無理かもしれないなと思っていた。3人の意志がそこに向かうかどうかが重要でもある。同行してくれた兄さんは前日、「翌日では気持ちが切り替えられない」とも言っていたこともあり、半分あきらめていたのだろう、前日スーパーで行動食を買い損ねたのだった。

夜中土砂ぶりの雨に降られ、やはり無理だろうなとうつらうつら思いながらいざ朝起きるてみると風は弱く、天気も悪くはなかった。翌日は風が強まるということは予報で分かっていた。
であれば当然城ケ島までの縦断チャンスは今日しかないということですぐにでも決行しいところだったが、いかんせん手持ちの朝飯もないし、海での昼食、万が一の際に備えての海での夕食分、その用意がなかった。
探し回って朝ごはんこそ食堂で食べることができたが、コンビニはおろかスーパーも商店も早朝から店を開けている商店となると一軒もなかった。気休めに無人スタンドでトマトときゅうりだけ買って、3人再び討議する。
行くべきか、行かざるべきか。
全員の行動食を3等分にして、足りると判断し7時半頃出発。一泊カヤック達を停泊させてもらい、無料で寝泊まりさせてもらった漁港で、出発の際漁師に、「また会えるといいね」となんとも不吉なことを言われるのが頭に尾を引いて残る。
自らの予想ではやや強めの追い風に追い波、時に追い潮流を得て進み、目標地到達時間は8時間としていた。

しばらく凪で快適に進んでいたが、大島の風裏となっていたためで、房総半島と大島との間に入り込んで来る風を受ける場所まで出たところで、うねりもまた徐々に高くなっていった。
写真の船の人たちから、ここらは静かだけど、この先うねりあるから気をつけて」と言って大島方面へと去って行った。
「誰もが城ケ島まで漕いで僕らは渡ります」というと驚いた顔をする。あまりそんな人は見かけないのだろう。

漕ぎだして1時間くらいの頃からか、パドリングで引く右腕に痛みが伴いスピードが出なくなっていた。
残り8時間か9時間。この痛みとどう戦うか、諦めて引き返すという選択もある。まだ大島は目の前にあった。
まるで漕げないわけでもない。左はきっちり生きている。
時速8キロ~9キロ出ていたスピードも、房総半島の先端を真東にとらえ始めた辺りから少し落ち始めた。
そして強い東向きの潮流があり、舳先を真北に向けて北東に進んでいた。
4年前にでっち上げた計画では、房総半島に渡り、城ケ島へ行き、ぐるっと湘南を巡って再び伊豆へというループを頭に描いていた。真っ先に見えた暴走半島の先端の方が城ケ島を直接狙うよりやや近い。
しかし今回は三浦半島へ直接渡ることにこだわった。
昨日とはうって変わって、うねりの影響をもろに受け、遊園地のバイキングのように上がって下がってを繰り返しながら漕ぎ進める。1時間おきの休憩もあまりリラックスして休めない。晴天が広がりじりじりと肌を焼かれる感触とともに疲労は積み重なっていく。

そしてようやく僕らは大島をスタートしてから9時間後に、いや僕だけ9時間半かけてこの海域を渡りきった。
黒ひげ危機一髪だったか、あの土台に刺さった刀を一つ一つ抜くかのように、僕も一つ一つやりたかったことを着実に実現していきたいと思っている。
その刺さった刀の一つがこの大島縦横断だった。韓国-対馬-東京までのカヤック渡りの練習でもあったけど、一つその壁を越えてようやく行けるかもしれないと思えた。ただこの距離感を翌日、また翌日と続けられるかと言えば、今はとてもじゃないけどできやしない。高ければ高い壁の方がいいことは間違いない。
あと一年。そのときどう過ごしているのか、今は生活の方が五里霧中で、それはカヤックより高い壁なのかもしれない。
でも、やればできる。高校の先生からもらった言葉はいつもどこからか聞こえてくる。
そう、今回のカヤックのように、やってみればできるのだ。
やり始めるまで躊躇してどれだけ無駄に時間を費やしてきたことか。

最後のチャレンジに向けてまだまだやるべきことがたくさんある。この一年、この一日、365日すべてが勝負と決めて、来年の夏に向かう。その決意を9時間強、ちっぽけな船で大きな海に揺られながら考え続けていた。
google 城ケ島
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コメント
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おめでと~!

本当にすごいなぁ~!
2012/08/16 12:34  | URL | なま #-[ 編集] |  ▲ top

-Re: タイトルなし-
ファミリーでの遠征のために房総-城ケ島間は残しておきましたから、いつか行きましょう。
今月末佐渡島再び、今度は渡りに行ってきます。
隠岐の島、利島、屋久-種間と目標は目白押しであります。
ゴールが見えてきました!
2012/08/16 16:32  | URL | や>なまさん #-[ 編集] |  ▲ top


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